ワシントン D.C.、2013年4月16日
- 世界銀行グループの一員であるIFCは、スペイン出版大手のGrupo Santillana de Ediciones社に対し25百万ユーロの融資を行い、中南米地域における21世紀に求められる教育改革を推進するため同社のデジタル教育システムを活用した高品質教育カリキュラムの普及拡大を支援します。
同社の主要教育システムであるSistema UNOは、タブレットPC、プロジェクター、教科書と、学習管理システム、生徒情報システム、学習到達度評価、教員養成講座といったハードウェアとソフトがセットとなったデジタルコンテンツで構成されています。同プログラムは、教育の質や妥当性を改善すること目的としており、教師の指導法の改善、英語語学教育の推進、あるいは批判的思考、問題解決能力、チームワーク力といった能力を開発するためのツールを提供します。
同プログラムが2年前に開発されて以降、メキシコ、ブラジル、コロンビアでは同UNO教育カリキュラムによる教育を受けた生徒は既に24万人超に上ります。今後同社では中南米の他の国々への展開を図り、2020年末までに同カリキュラムで学ぶ生徒数100万人達成を視野に入れています。
同社のミゲル・エンジェル・カユエラCEOは、「我々が今後中年米の全ての国々やスペインにおいて、公共・民間教育の如何を問わず、より多くの子供たちに同学習カリキュラムによる教育を展開し、教育革新を図る上で、IFCによる支援は非常に重要な役割を果たすものであり、今回のIFCの支援を受け、我々はUNOカリキュラムの更なる発展を実現し、それにより教育の質の改善が一段と進み、批判的思考やチームワーク力といった能力やスキルの開発が推進されるでしょう」と述べました。
IFCのグローバル製造業・農業・サービス業担当局のアトゥール・メータ局長は、「デジタル教育システムは、途上国における教育へのアクセス拡大を推進する上で大きな可能性を秘めています。我々は、同UNOプロジェクトによって、様々な教育機関で教育プログラムの質の向上が実現し、今日の労働市場で必要とされる能力やスキルの開発が推進されることを大変光栄に思います」と述べました。
IFCは、新興国の民間教育セクターに投融資する世界最大の多国間投資機関です。IFCによる教育セクターに対する投融資総額は550百万ドル超に達しており、世界最貧国数カ国を含む24カ国で42件のプロジェクトを包括しています。これらのプロジェクト総額は900百万ドルに上ります。2011年度には、IFCによる民間教育セクターに対する全プロジェクトを通じて140万人の生徒がその恩恵を受けて、6万人の雇用を生み出しています。
IFCについて
世界銀行グループの一員であるIFC(国際金融公社)は、民間セクター支援に特化した世界最大規模の国際開発金融機関です。IFCは、開発途上国の民間セクターへの投融資、国際金融市場での資金動員、企業と政府に対するアドバイザリー・サービスの提供を通じて、途上国が持続可能な成長を実現できるよう支援しています。2012年度のIFC総投融資額は、過去最高となる200億ドル強に達し、民間資金を活用して途上国の雇用促進、技術革新を支援し、途上国発展を実現する上で世界をリードする挑戦を続けています。
www.ifc.org
Santillana社について
Santillanaグループは、スペインと中南米において教科書や一般向け出版物を扱い、スペイン語の文学作品を扱う名門大手出版社です。毎年の書物売上として1億2500万冊超を売上げ、1960年創業以来、同社は、教職者向けに質の高い出版物、革新的アイデアやサービスの提供を使命としてきました。同教育出版セクターで50年間に及ぶ実績と世界22カ国に拠点を築くことで、同社は、全ての出版物分野でその優位的地位を築き上げており、地場市場や地域市場全体に深く根差した事業を確立しています。詳細は、
http://www.santillana.com
. ご参照下さい。