ダッカ、バングラデシュ、
2015
年
2
月
24
日
- 世界銀行グループの一機関である
IFC
は、バングラデシュの大手民間保険会社であるグリーンデルタ保険(
Green Delta Insurance
)と、個人経営農家、農業関連企業及び農家に貸付を行う金融機関を、干ばつ、過剰な降雨及びサイクロン等の、天候関連リスクから守るための保険商品を共同で開発する契約に署名しました。
IFC
は、
IFC
の出資先であるグリーンデルタ保険に対して、自然災害による農作物の損害の影響を最小化することを目的とした保険商品の開発を支援し、またこれらの保険商品の流通や管理に係る助言を提供することによって、農家に対する貸付や事業拡大を促進し、リスクプロファイルを改善しています。
グリーンデルタ保険のマネージングディレクターである
Farzana Chowdhury
は次のように述べました。「バングラデシュで第一線を担う保険会社として、農作物に対する保険は地方経済を保護するものと考えています。天候インデックス保険は、農家の所得を安定させ、この不安定なセクターに対する確実性を高めることに貢献します。」
農業はバングラデシュにおいて国内総生産の
20
%を占め、労働者全体の半数近くの雇用に寄与しています。しかしながら、バングラデシュは度重なる自然災害に対して脆弱であり、農家は毎年農作物や家畜に深刻な被害を受けています。結果として、貸手はリスクの軽減に向けた対策なしに、与信を拡大することに躊躇しています。
IFC
バングラデシュ事務所のカントリーマネジャーである
Kyle F. Kelhofer
は次のように述べています。「
IFC
は、インデックス保険を通じて、農業関連事業のためのセーフティネットの普及を促進し、また、農家の生計を守ることを目的とした様々な金融サービスを提協することで農家の人々に貢献します。」
本プロジェクトの資金の一部は
IFC
のグローバル・インデックス・インシュアランス・ファシリティ(
GIIF
)から拠出されています。
GIIF
はマルチドナーの信託基金で、天候や災害に係るインデックス保険の現地における市場の創出及び発展に貢献しています。開発途上国に重点を置いており、主にアジア、サブサハラ・アフリカ、中南米、カリブ海地域を支援の対象としています。ドナーには、オランダ、
EU
及び日本が含まれます。
政府が支援するバングラデシュを対象とした「気候変動への耐性強化パイロットプログラム(
PPCR
)」のプロジェクトもまた、本プロジェクトに資金を提供しています。
PPCR
は、持続可能かつ気候変動に対応する技術や手段によって、農家や農業関連事業の収入を増加させることを目指しています。
GIIF
は、これまでに
80
万以上の小規模農家と事業者に対して
1
億
2,100
万米ドルに相当する保険を提供してきました。今ではインデックス保険に関する情報を入手でき、インデックス保険を利用できる農家の数は
100
万を超えようとしています。
GIIF
の目標は、農業、食糧安全保障及び災害による被害の軽減に係るリスク管理の手段として、インデックス保険の利用を拡大することです。
グリーンデルタ保険について
グリーンデルタ保険は、バングラデシュでトップクラスの民間の損害保険会社で、
1985
年に株式公開会社として設立されました。グリーンデルタ保険の商品は、中小企業、その他の営利事業、及び個人保険を含む様々な市場を対象として設計されています。詳しくは、ウェブサイト(
www.green-delta.com
)をご覧ください。
IFC
について
世界銀行グループの一機関である
IFC
は、途上国の民間セクターへの支援に特化した世界最大規模の国際金融機関です。世界約
100
か国の民間企業との協力を通じて、
IFC
は、資金、専門知識、影響力を行使することで、極度の貧困を撲滅し、繁栄の共有を促進できるようにするための支援を行っています。
2014
年度には、途上国の人々の生活向上と世界でも緊急な開発課題への取り組みにおいて
220
億ドル以上の資金を提供しました。詳細についてはウェブサイト(
www.ifc.org
)をご覧ください。
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