南アフリカ、ヨハネスブルク
、2017
年
6
月
12
日
_国際金融公社(
IFC
)は今日、アフリカにおける質の高い医療サービスを強化するため、ファーマアクセス・グループ傘下のメディカル・クレジット・ファンド
(MCF)
に、
450
万ドルの投資を行うことを発表しました。
MCF
は、ファーマアクセス社および技術支援を行うパートナー企業と協働で、国際認定されたセーフケア基準を適用し、医療サービスを提供する中小企業の経営・臨床の両面におけるパフォーマンスを向上させる総合的な研修プログラムを開発しました。開発効果を大幅に高める
MCF
の統合的アプローチによって、資金供給を受けた施設の
70
%以上で品質向上が見られるという成果が達成されています。
2
度の資金調達サイクルを経て、投資家および寄贈者のコンソーシアムを通じて提供された投資総額は
4,000
万ドル以上であり、アフリカで活動する様々な民間中小医療機関への
MCF
の融資資金が増額されることになります。
IFC
以外では、
CDC(
アメリカ疾病予防管理センター
)
、英国の開発金融機関、海外民間投資会社、フランス開発庁等の開発効果重視の投資家や、カルバート財団、その他の民間投資家も参加しています。
MCF
のマネージングディレクターである
Arjan Poels
氏は次のように述べています。「民間投資家
3
社に加えて、今回世界で最も評価が高い複数の開発金融機関からの新たな資金提供は、インクルーシブな(万人のための)医療実現のための重要な前進であり、既存の公的・民間の寄贈者と投資家によって確立されてきた我々の強力な基盤に実績を築き上げることになります。今回の資金調達は、アフリカの民間医療機関により多くの融資機会を与えることを目的とした我々の試みを大幅に前進させるものです。それとともに我々は大きな開発効果の達成も楽しみにしています。」
「必要な医療サービスの不足は、アフリカ全土で人材開発における深刻な障害となっています。」と、
IFC
において製造・農業・サービス事業分野のサハラ砂漠以南のアフリカ地域のヘッドを務める
Mary-Jean Moyo
氏は述べています。「
IFC
による
MCF
への資金供給は持続的な開発成果をもたらすだけでなく、商業銀行が医療産業における中小企業への融資事業を促進するような統合的商品の展開の支援にもなるでしょう。」
アフリカは深刻な医療サービス不足に直面しています。公的セクターは財務面および事業運営面で対応能力に限界があるため、民間セクターが、医療サービスの半分以上を担い、特に低所得者層がその多くを占めています。民間の医療機関は医療サービスの大きなシェアを占める一方で、大部分が中小企業で、融資や事業運営上の助言を受けることができないという困難を抱えています。
IFC
について
世界銀行グループの一機関である
IFC
は、途上国の民間セクターへの支援に特化した世界最大規模の国際金融機関です。世界の
2,000
以上の民間企業との協力を通じて、
IFC
は、資金、専門知識、影響力を行使することで、極度の貧困を撲滅し、繁栄の共有を促進できるようにするための支援を行っています。
2016
年度には、途上国の人々の生活向上と世界でも緊急な開発課題への取り組みにおいて約
190
億ドルの資金を提供しました。詳細についてはウェブサイト(
www.ifc.org
)をご覧ください。
メディカル・クレジット・ファンドについて
オランダの民間寄贈者およびオランダ政府からの支援を受けてファーマアクセス・グループが立ち上げたメディカル・クレジット・ファンドは、医療の質を改善するためにサハラ以南のアフリカにおける医療分野の中小企業が低金利融資を受けられるようにすることを目的とした、オランダを本拠地とする社会貢献を目的とする基金
(
ソーシャル・インパクト・ファンド
)
。小規模な医療提供者に投資することへの未知のリスクを低減しつつ、医療提供者による品質向上と施設拡大に投資するための資金の融資を仲介しています。融資プログラムは、ファーマアクセス社やその提携機関が提供する、品質改善のための技術支援および事業計画策定支援が一体として提供される点が特徴です。
メディカル・クレジット・ファンドは、独自の方法論を評価され、
2010
年の
G20
中小企業ファイナンス・チャレンジ賞、
2014
年の
OPIC
インパクト・アワード・フォー・アクセス・トゥ・ファイナンス賞を含む、多数の国際賞を受賞しています。