ワシントンD.C./東京、2017年7月3日
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世界銀行グループの一員である国際金融公社(IFC)は、新興市場において低所得層に裨益するプロジェクトや女性が経営する企業を支援する機会を日本の個人投資家向けに提供するため、IFCにとって初のソーシャルボンド売出債(以下、「本債券」という。)を販売します。
本債券は2つのトランシェからなる3年債で、昨年度立ち上げたソーシャルボンド・プログラムに基づいており、売出債形式の発行は、新たな、しかし急速に成長しつつある環境・社会・ガバナンス(ESG)債券の市場に日本の個人投資家の参加を促すものです。
IFCは本債券発行による調達資金を、社会的成果の改善に役立つプロジェクト ¯ 具体的には、小規模農家からの購入、低所得世帯への公共サービス提供、低所得層が支払い可能な医療サービス、教育または住宅の提供などを行なう企業 ¯ への融資に使用します。調達資金は女性が経営する企業に融資する金融機関を支援するためにも使われます。
IFCの資金調達担当グローバルヘッドであるBenjamin Powellは次のように述べています。「IFCは、インパクトをもたらす新たな投資商品を日本の個人投資家市場に提供できることをとても喜ばしく思います。グリーンボンド・プログラムにおける取り組みに見られるように、IFCは、ESG債券市場に革新と透明性をもたらす資金提供の機会を幅広い投資家層向けに創出していくことに注力しています。」
IFCは、定期的なベンチマーク債の発行を求める機関投資家の需要や個人投資家向け債券、私募債等の幅広いニーズに応えるため、既存の2つの社会的責任投資分野における債券商品 ¯ 女性起業家支援のための債券プログラムおよびインクルーシブ・ビジネスボンド・プログラム ¯ を統合し、ソーシャルボンド・プログラムを創設しました。これら既存の2つのプログラムは、2013年以降それぞれ2億6,800万ドルおよび2億9,600万ドルを調達しました。
IFCのソーシャルボンド・プログラムは、ソーシャルボンドの発行及びレビューに関するフレームワークであるソーシャルボンド原則に則っており、ソーシャルボンドが支援するプロジェクトの詳細な情報を投資家に提供する年次の
インパクトレポート
によって強化されています。IFCは、グリーンボンド及びソーシャルボンド原則の運営組織の一員として、ESG市場の発展に向けて主導的な役割を果してきました。
本債券は東海東京証券が引受会社で、宇都宮証券、浜銀TT証券、西日本シティTT証券、ほくほくTT証券、高木証券が売出人です。
東海東京証券の専務執行役員である山根秀昭氏は次のように述べています。「IFCが本邦初で販売するソーシャルボンドに協力できたことを光栄に思います。ESG投資への関心の高まりを背景に、日本の個人投資家においても、この様な債券投資を通じた社会貢献について評価しています。東海東京フィナンシャル・グループはCSR活動に積極的に取組んでおり、今後もこの様なテーマ型の債券を積極的に販売する方針でおります。」
IFCソーシャルボンド売出債の概略
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発行体
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国際金融公社(IFC)
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発行通貨
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ブラジルレアル
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メキシコペソ
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年限
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3年
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利率
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年6.4%
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年4.96%
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発行金額
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21,800,000レアル
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97,180,000ペソ
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額面
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10,000レアル
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10,000ペソ
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売出期間
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2017年7月3日―7月27日
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発行日
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2017年7月28日
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償還日
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2020年8月6日
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IFCについて
世界銀行グループの一員であるIFC(国際金融公社)は、新興市場の民間セクター支援に特化した世界最大規模の国際開発金融機関です。世界約2,000社以上の民間企業との協業を通じて、IFCは、資金、専門知識、影響力を行使することで、援助を最も必要とする場で機会を創出するための支援を行っています。2015年度の途上国に対するIFC長期投資額は約180億ドルに達し、民間資金を活用して極度の貧困をなくし繁栄の共有を促進する世界的な取り組みを続けています。詳細はIFCウェブサイト(www.ifc.org)をご覧ください。
東海東京フィナンシャル・グループについて
東海東京フィナンシャル・グループは、東海東京証券を中核に幅広い金融ビジネスを展開する総合金融グループです。有力地方銀行との提携による証券子会社の積極展開や、他の金融機関に証券ビジネスのインフラ・機能・商品を供給するプラットフォームビジネスの拡大など、独創的なビジネス戦略を通じて着実に成長を続けています。
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