ワシントンD.C./東京、2017年7月25日
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世界銀行グループの一員である国際金融公社(IFC)は、日本生命保険相互会社(以下、「日本生命」という。)に対して1億米ドルのソーシャルボンドを私募形式で発行しました(以下、「本債券」という。)。期間10年の本債券は、IFCがソーシャルボンド・プログラムの下で機関投資家向けに発行する初めての私募債であり、新たな発行形式の確立は、投資家による同プログラムの発展を促すものです。
IFCは本債券発行による調達資金を、途上国における小規模農家、低所得世帯、女性起業家等をターゲットとする社会的成果の改善に役立つプロジェクト ¯ 具体的には、低所得層が支払い可能な医療サービス、教育または住宅の提供などを行なう企業 ¯ への融資に使用します。調達資金は女性が経営する企業に融資する金融機関を支援するためにも使われます。
IFCの資金調達担当グローバルヘッドであるBenjamin Powellは次のように述べています。「IFCは、日本生命の協力のもと、ソーシャルボンド・プログラムのより一層の発展に向けて取り組むことに加え、日本生命の需要に合う発行形式によりに新たな社会貢献投資の機会を提供できることを大変誇りに思っております。今回、日本生命による本債券への投資を通じ、ベンチマーク債や私募債、個人投資家向け債券を含む様々な債券市場において同プログラムを発展させていく基盤を確立することができました。」
IFCは、ESG投資に対する意識の高まりや投資家からの幅広い発行需要に応えるため、既存の2つの社会的責任投資分野における債券プログラム ¯ 女性起業家支援のための債券プログラムおよびインクルーシブ・ビジネスボンド・プログラム ¯ を統合し、今年はじめにソーシャルボンド・プログラムを創設しました。これら既存の2つのプログラムは、2013年以降それぞれ2億6,800万ドルおよび2億9,600万ドルを調達しました。
IFCのソーシャルボンド・プログラムは、ソーシャルボンドの発行及びレビューに関するフレームワークであるソーシャルボンド原則に則っており、ソーシャルボンドが支援するプロジェクトの詳細な情報を投資家に提供する年次の
インパクトレポート
によって強化されています。IFCは、グリーンボンド及びソーシャルボンド原則の運営組織の一員として、環境・社会・ガバナンス(ESG)市場の発展に向けて主導的な役割を果してきました。
日本生命の取締役執行役員である大関洋氏は次のように述べています。「日本生命は、中期経営計画において、成長・新規領域への投融資推進を掲げており、とりわけESG投融資は当社経営理念とも一致することもあり、積極的な投融資を通じ、社会的責任を果たすことを目指しております。今回、IFCが発行するソーシャルボンドへの投資を通じて、生活必需品やサービスへ充分にアクセスできない低所得層の支援や、新興市場の女性起業家が経営する中小企業の支援に貢献できることを大変嬉しく思っております。今後とも生命保険事業の使命や公共性をふまえ、ご契約者に納得いただける運用を実践してまいります。」
本債券はクレディ・アグリコルCIB単独による組成・アレンジで発行されるものです。
クレディ・アグリコルCIBのサステナブル・バンキング担当ヘッドであるTanguy Claquin氏は次のように述べています。「ソーシャルボンド市場は着実に発展しています。先般のソーシャルボンド原則の採択により、幅広い機関投資家、公的及び民間投資家における同市場への関心がより一層高まる中、クレディ・アグリコルCIBは、アジアの投資家がこの発展の鍵となる役割を果たすものと信じております。日本生命によるコミットメントは、ソーシャルボンド市場の発展に向けた重要な一歩且つ事例です。」
IFCについて
世界銀行グループの一機関であるIFCは、途上国の民間セクターへの支援に特化した世界最大規模の国際金融機関です。世界の2,000以上の民間企業との協力を通じて、IFCは資金、専門知識、影響力を行使することで、世界における最も困難な地域で市場を拓き、機会を創出するための支援を行っています。2016年度の途上国に対するIFC長期投資額は約190億ドルに達し、民間資金を活用して極度の貧困をなくし繁栄の共有を促進する世界的な取り組みを続けています。詳細についてはウェブサイト(www.ifc.org)をご覧ください。
日本生命について
日本生命は、日本を代表する民間生命保険会社であり、総資産は5,777億米ドル、国内契約件数は2,879万件に上ります。お客様との長期にわたるお約束をしっかりと守ること、お客様からお預かりしている保険料の運用を通じて持続可能な社会の形成に寄与することを使命としております。事業活動を通じてこれらの使命を果たし、人々の生活の安定と向上に寄与することを目指しております。詳細についてはウェブサイト(
http://www.nissay.co.jp/
)をご覧ください。
クレディ・アグリコルCIBについて
クレディ・アグリコルCIBはクレディ・アグリコル・グループ(ティア・ワン・キャピタルで世界第13位、バンカー誌2017年7月)の法人営業及び投資銀行部門であり、資本市場、投資銀行、ストラクチャードファイナンス及びコーポレートバンキングにおける商品・サービスを包括的に顧客に提供しています。クレディ・アグリコルCIBは、ヨーロッパ、米州、アジア・パシフィック及び中東・北アフリカの主要各国のネットワークを通じ、大規模なインターナショナル・マーケットにおける顧客へのサポートを提供しています。より詳細な情報については、ウェブサイト(www.ca-cib.com)をご覧ください。
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