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インパクト投資における評価の共通化に向けてインパクト投資家が指標を公表

316日、ワシントンD.C.‐世界銀行グループの一員である国際金融公社(IFC)、グローバル・インパクト・インベスティング・ネットワーク(GIIN)及び主要なインパクト投資家は、インパクト投資の評価や報告において使用できる一連の主要なインパクト指標として、共通インパクト指標(Joint Impact Indicators - JII)を公表しました。経済的なリターンとともに、社会、経済及び環境へのポジティブなインパクトを追求するインパクト投資は近年成長が著しく、JIIは、26兆ドルの潜在的な投資需要が見込まれる同市場の更なる発展に寄与するものです。JIIは、主要なインパクト投資家及び団体が支持を表明し、他のインパクト投資家にもJIIを採用するよう呼びかけています。

JIIは、多くのインパクト投資家が利用する、民間セクター業務の統一指標 (HIPSO)及びIRISの指標カタログ二つのインパクト評価指標に沿って、ジェンダー、雇用及び気候分野における指標を先行して設定しています。

「JIIは、この取組みに関わる全てのパートナーの優れたリーダーシップ、技術的専門性及び強固な協調の証である」と、IFCセクター経済及び開発効果担当ディレクターであるイッサ・フェイは述べています。「インパクト評価と報告における完全な共通化に向けて取り組むべき事はまだ多く残されているが、JIIはインパクト投資における重要な一歩だ。」

JIIを採用する機関投資家は、これらの指標を使用し、共通化に向けて幅広く議論していく意向を表明しています。これは、すべてのインパクト投資家が行うべきインパクト評価及び報告における最小限の範囲であり、主要な指標の設定に向けた第一歩です。

「厳格で信頼できるインパクト評価や管理は、インパクト投資市場の完全性に不可欠である」と、GIINのCEOであるアミット・ブレット氏は述べています。「JIIは、IRISの中核指標を補完するものであり、インパクトのパフォーマンスへの理解を深めることができる。投資家が共通の指標を採用することで、インパクト投資における比較評価に向けた方向性が示され、何がより大きなインパクトを生み出すかを知る事ができる。世界が直面する喫緊の課題に対応するには、投資資金のインパクトを高めることがより重要となる。」

JIIは、投資先企業に関する報告の負担を軽減し、意思決定に有益な比較可能なインパクトのデータを増やすことができます。明確な共通指標の設定により、JIIは経済、社会、そして環境に対するインパクトの把握を可能にし、投資家は投資の効果、透明性及び説明責任を向上させることできます。この取組みは、2019年に公表され、既に世界30ヵ国、約120の金融機関(適用資産3,600億ドル)が署名しているインパクト投資の運用原則に沿ったものです。


参考
IRIS+
民間セクター業務の統一指標(HIPSO
インパクト投資の運用原則

 

 

国際金融公社(IFC

世界銀行グループの一員であるIFC は、新興市場の民間セクターに特化した世界最大規模の国際開発機関です。IFCは、世界100カ国以上で資金、専門知識そして影響力を駆使することで、途上国において市場と機会を創出するための支援を行っています。極度の貧困の撲滅と繁栄の共有を促進するべく民間資金を最大限活用し、2020年度は途上国の民間企業と金融機関に対し220億ドルの投融資を行いました。詳細はwww.ifc.orgをご覧ください。


グローバル・インパクト・インベスティング・ネットワーク(GIIN
グローバル・インパクト・インベスティング・ネットワーク(GIIN)は、世界におけるインパクト投資の規模及び効果の向上を目指すインパクト投資の世界的な推進組織です。インパクト投資は、経済的なリターンと共に、測定可能なプラスのインパクトを社会や環境にもたらす意図をもって、企業や団体、ファンドへ投資を行うものです。インパクト投資は、途上国のみならず、先進国においても可能で、目標リターンは、市場平均からそれを下回るものまで幅広く投資家の目的に沿って設定されます。GIINは、インパクト投資における業界の連携と市場の発展を更に促進するために重要なインフラ整備や、活動、教育及び調査を支援しています。詳細は、www.thegiin.orgをご覧ください。


IRIS+
IRIS+は、投資によるインパクトを評価、管理し、最大化を図るためにインパクト投資家に広く利用されているシステムです。この包括的なシステムにより、投資家は、より容易に自身の投資意図を具体的なインパクト結果として示すことができます。IRIS+は、データの明確化やポートフォリオ間の比較可能性を高める中核指標に加え、国連の持続可能な開発目標を始めとする他のフレームワークに沿って、実務的なガイダンスやリソースが全て一体となった、利用が容易なシステムを投資家に提供しています。


民間セクター業務の統一指標(HIPSO
民間セクターと協働する開発金融機関の組織構造、使命及びその出資国は多岐にわたり、開発効果を測定する評価システムも各機関で異なっています。これまで、多くの開発金融機関は、同じ顧客やセクターに投資を行っていたにも関わらず、異なる基準を採用しそれに沿った報告を顧客に求めていました。2008年、28の開発金融機関は、指標の標準化と、同様のデータを追跡するものの定義が異なる類似の指標を含め、各機関によって異なる報告要件が顧客にもたらす意図しない負担を軽減するため、「民間セクター業務の統一指標 (HIPSO)」に共同で合意しました。今日、HIPSOは開発金融機関だけでなく、インパクト投資家及び他の開発パートナーによって広く採用されています。また、HIPSOは、国連の持続可能な開発目標にも沿っています。