Share this page

IFCとアムンディによる環境に配慮した強靭で包摂的な回復に向けた20億ドル規模の債券戦略ファンドの設定

2021年11月3日、グラスゴー 世界銀行グループの一機関である国際金融公社(IFC)と欧州最大[1]の資産運用会社であるアムンディは、経済的格差と気候変動という二つの課題に取り組むため、最大20億ドルの民間投資を動員する新たなファンドの設立に合意しました。このファンドは、新型コロナ危機対応を支援し、環境に配慮した強靭で包摂的な回復を進めるため、新興国市場のサステナビリティボンドに投資することを目的とするものです。

 

「ビルド・バック・ベター新興国市場サステナブル・トランザクション(BEST)」戦略は、グラスゴーで開催された国連気候変動枠組条約第26回締結国会議(COP26)に合わせ発表されました。この戦略の運用はアムンディが担います。同戦略は、新興国の企業および金融機関が発行するサステナビリティボンドに機関投資家の資金(20億ドル)をアンカー投資として導入するものです。これをきっかけに気候変動対策やジェンダー問題などに関わる経済活動に一層のファイナンスが可能になり、これらの優先すべき分野により多くのリソースが配分されるとともにアセットクラスとしてのサステナビリティボンドがより強化されることを見込んでいます。

 

IFCとアムンディの新たな取り組みは、サステナビリティボンド市場のなかで相対的に成長余地が依然として大きいとみられるグリーンボンド以外の分野の可能性と需要拡大を考慮して設計されました。BEST戦略は向こう10年間を見越しており、世界銀行グループの気候変動対応計画におけるIFCのコミットメントに寄与するもので、IFCが支援する金融機関の発行するグリーンボンドに特化したAmundi Planet Emerging Green One Fund、ならびに非金融機関発行のグリーンボンドのみを対象としたHSBC Real Economy Green Investment Opportunities(REGIO)Fundに続くものです。

 

「新型コロナウイルス感染症の世界的拡大と気候変動は、相互に関連する切迫した問題となって途上国を脅かしています。多くの人々が貧困に陥ることを防ぎ、雇用を守り、より環境に配慮した未来を実現するためには、早急に行動しなければなりません」とIFCのマクタール・ディオップ長官は語っています。同長官は、「革新的な資本市場イニシアチブは、民間投資を拡大させるだけでなく、サステナブル資産への新たな投資意欲を喚起して経済再生を支えるなど、このような世界的規模の危機的状況に対応する上で極めて重要な役割を果たします」とも述べています。

 

新型コロナウイルス感染症は新興国市場や途上国に多大な経済的負担を強いており、貧困層の拡大や経済成長の鈍化が進む一方、財政支援を行う政府の余力は限られています。グリーンボンド投資の活発化とともに、民間セクターによるサステナビリティボンドの発行増加は、新興国市場における資金調達ギャップを解消することにもつながります。

 

必要な資本の動員に加え、今回の取り組みは、他の資産運用会社や機関投資家に対して一つの新しいモデルを示し、同様の取組みとともに、そのインパクトが広がることが期待されます。

 

アムンディのバレリー・ボッドソンCEOは、「2018年に設立したAmundi Planet Emerging Green Oneの成功に続き、IFCとのパートナーシップを強化できたことを誇りに思います」と述べています。「この新たなイニシアチブは、新興国市場にサステナビリティボンド・ファンド市場を創出する一助となります。また、責任あるファイナンスにおけるアムンディの主導的役割を明らかにし、官民のパートナーシップがもたらす恩恵を投資家や経済全体に示す好例となります。」

 

IFCはBEST戦略による投資が、サステナビリティボンドを規定するグローバルスタンダードに適合していることを求めるとともに、戦略の目標に十分合致していることを確認するための評価制度を導入します。この戦略の対象を低所得国に拡大するため、国際開発協会の民間セクター・ウィンドウ(IDA PSW)のブレンド・ファイナンス・ファシリティを通じて、部分的に信用保証を提供することを検討しています。また、BEST戦略に新興国市場で発行されるサステナビリティボンドの質・量を高めるための技術支援ファシリティ[2]も設ける予定です。

 

 

 

IFCについて

世界銀行グループの一員であるIFC は、新興市場の民間セクターに特化した世界最大規模の国際開発機関です。途上国で市場と機会を創出するため、IFCは持てる資金、知見そして影響力を活かし、世界100カ国以上で活動しています。2021年度、新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行により経済が大きな打撃を受ける中、民間の力を活用して極度の貧困の撲滅と繁栄の共有を促進するべく、IFCは途上国の民間企業と金融機関に対し、過去最高となる315億ドルの投融資を承認しました。詳細はwww.ifc.orgをご覧ください。

 

アムンディについて

欧州を代表する資産運用会社であるアムンディは、世界トップ10[3]にランクインしており、世界で1億を超える、個人投資家、機関投資家および事業法人のお客さまに、伝統的資産や実物資産のアクティブおよびパッシブ運用による幅広い種類の貯蓄および運用ソリューションを提供しています。

世界6つの運用拠点[4]、財務・非財務のリサーチ能力および責任投資への長年の取り組みにより、アムンディは資産運用業界の中心的存在です。

アムンディは、35ヵ国を超える国と地域で約4,800人[5]の従業員の専門知識と助言をお客さまに提供しています。クレディ・アグリコル・グループ傘下で、ユーロネクスト・パリ市場に上場するアムンディは、現在、約240兆円[6]の資産を運用しています。

アムンディ 信頼されるパートナー
日々、お客さまと社会のために
公式ウェブサイト:amundi.co.jp


IDA 民間セクター・ウィンドウについて

国際開発協会(IDA)第18次増資の際に、最貧国や最脆弱国に民間投資を呼び込むため、世界銀行グループが設立したIDA民間セクター・ウィンドウ(PSW)は、IDA第19次増資でも継続されています。IDAの最貧国支援という目的や世界銀行グループが掲げる2つの開発目標を達成するためには、民間部門が中心的な役割を果たすという認識のもと、国際金融公社(IFC)や多数国間投資保証機関(MIGA)は、民間投資案件の支援に際し、協調融資や保証にPSWを活用して民間企業のリスク軽減を図ります。IDA PSWは、商業ベースでの融資が困難な場合や世界銀行グループが提供する他のツールやアプローチでは十分に対応できない場合の選択肢として活用されています。より詳細の情報については以下のサイト(http://ida.worldbank.org/psw)をご参照ください。 


[1]出所:インベストメント・ペンション・ヨーロッパによる資産運用会社トップ500社(2021年6月版、2020年12月末の運用資産額)に基づく

[2] 途上国のサステナビリティボンドおよびグリーンボンド市場創設に向け、IFCが管理運営するプログラム

[3] 出所:インベストメント・ペンション・ヨーロッパによる資産運用会社トップ500社(2021年6月版、2020年12月末の運用資産額)に基づく

[4] 主要な運用拠点:ボストン、ダブリン、ロンドン、ミラノ、パリ、東京(アルファベット順)

[5] 2021年9月末日現在

[6] 運用資産額は、2021年9月末日現在。約1兆8,110億ユーロ、1ユーロ=129.86円で換算